岡田有花記者の真意?

高木さんはファンなのだが、今回はなんか変なことを言っている気がするな・・・


それはよいのだが、その話をするときに、「個人のブログなら、自分に有利なことを書いても、第三者に削除されることはまずない」という話を付け加えてくるあたりに注意が必要だ。

それはつまり、編集を通している組織によって書かれた文の方が通常は正しいのだということを暗に言っているのであり、それは旧来メディアが2ちゃんねる等を蔑んで言うときと同じ構図にほかならない。

http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20060908.html
元になる有花たんの記事は、

 Wikipediaは誰でも編集できる百科事典だが、直接の利害関係者が、自分に有利なように内容をねじ曲げることは、ルールで禁止している。中立的な事実を、自分の利益のために不自然に削除しようとすると、今回のように「炎上」するし、明らかに偏った内容の記述は、別の編集者に削除されることもある。
 その点、個人のブログなら、自分に有利なことを書いても、第三者に削除されることはまずない。マスコミに取り上げられるような有名人なら、自分に不利な報道があった場合、ブログで反論して「火消し」することもできる。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/04/news071.html


これを見比べると、「組織によって書かれた文の方が通常は正しいのだということを暗に言って」いるとは到底思えない。
まず、「その点、○×では・・・」という文は、前に述べた「何か」と対比するときの書き方である。前に述べた何か、とは、ここではどう見ても「Wikipedia」である。つまり、
Wikipedia」=「第3者によって編集される」
「個人のブログ」=「第3者によって編集されない」
という対比である。(*1)
さらに補足すると、Wikipediaの記事では、検証可能性が求められるが、個人のブログでは求められない。(*2)
さらに、言うまでもなく、Wikipediaは組織によって書かれたものではなく、不特定多数の人の貢献を集めて作られたものであり、「旧来メディア」という枠には到底当てはまらない。
こう考えると、高木さんの日記の見方はうがった見方に過ぎると思う。

(*1)旧来マスコミの記事も第3者によって編集されるが、あくまで「少数の」人によって編集されるに過ぎない。
(*2)もちろん、旧来マスコミの記事にも(取材源の秘匿のためといった正当な理由も含め)、検証可能性がないものは多い。