日本企業が太陽光発電分野で勝ち残るには

@Lilaclog さんの「原発をやめてクリーンエネルギーに移行するのは日本再生の鍵にもなる」、反原発再生可能エネルギーへの注力の方向性に、非常に賛同します。



Germany Trend & Investによれば
現在、再生可能エネルギーへの投資はドイツ国内で200億ユーロ(約2.5兆円)に達し、この業界で雇われている人は34万人に達する。
太陽光発電分野では世界一を誇り、ドイツ企業が世界シェアの42%を占める。

ただ、この認識は少し古いものと思います。
太陽光発電でドイツ企業のシェアが42%もあったのは、ちょっと昔の話と思います*1



上の資料を見てのとおり、ドイツの世界シェアは20%を切っており、日本と一緒に仲良く新興国にシェアを奪われているというのが現状です。
エレクトロニクス産業で、日本企業が新興国にシェアを奪われ競争力を失った歴史を、すでに繰り返しつつあるのです。

このような現状で、いかに日本企業が成長するか、ラフなシナリオを描いてみたいと思います。

先端技術で勝ち残る

太陽電池に関しては、まだ技術革新の余地はたくさんあります。
先端技術に特化することで、高い付加価値を保って勝ち残る可能性はあると思います。

上流技術で勝ち残る

太陽電池自体はレッドオーシャン化が避けられないとしても、
上流技術(太陽電池生産装置)では生き残る可能性があります。
これはドイツが辿っている道だと思います。
コモディティ化が進むにつれ、大きな付加価値を得られる企業は上流企業になっていくという傾向があります*2

ターンキーサプライヤーとして勝ち残る

日本企業が強い分野として、プラントエンジニアリングがあります。
太陽光発電所におけるシステムインテグレーションに特化することにより、
ターンキーサプライヤーとして下流で勝ち残る可能性があります


ざっと私が考え付く限りでは、この3つです。
どれかに絞る、というわけではなく、いろいろな強みを持った日本企業がありますので、それに応じた戦略を各企業が選択していくと良いのではないでしょうか?



*1:リンク元Germany Trend & Investのページには「ドイツ政府は2006年から2009年にかけて150億ユーロ以上を技術革新に投入し、ドイツの先進性をさらに推し進めます。」と書いてあるので、2005-6年あたりに書かれたWebページでしょうか。

*2:出典思い出せないですが、、、なんだっけ(^_^;