「規模の経済」の誤解


http://twitter.com/fromdusktildawn/status/53944857152065536:twitter:detail:left

id:fromdusktildawn さんは太陽光パネルを「大規模」に並べる必要があるとお考えのようです*1
家庭の屋根にちまちま 3〜6kW 程度の太陽光発電設備を設置するより、大規模なメガソーラーを設置したほうが割安だろう、というのは「規模の経済」という考え方を知っている人にとって、自然な考え方に思えます。
しかし実際には、これは間違っています。




を見てお分かりのとおり、家庭用の装置は非家庭用より割安なのです。
理由は、上の経済産業省の資料にも書いてありますが、インバータ(パワーコンディショナ)や架台が個別設計になるためです。家庭用は定型化して量産できるので、「規模の経済」で有利になるのはむしろ家庭用です。

私の先日の日記でも書きましたが、これはPC(パソコン)が、メインフレーム・ミニコンを倒す過程に非常に似ています。規模の経済の恩恵を受けたのは、単体の規模が大きいスーパーコンピュータやメインフレームではなく、単体は小さくても数が出るPCだったのです。



*1:あと、日本の気候も心配されているようですが、太陽光発電先進国のドイツは日本より緯度は高いし、ドイツも決して晴れの日が多いとは言えない国です。