ソフトウェア特許うざい


b:id:andalusia 技術者の頃(一応今も技術者のつもりだけど)、仕事で一度特許を申請したことありますが印象はよくないです、正直。/ 言葉遊びというか何というかそういう感覚を持った。
b:id:pollyanna id:andalusia 出願段階?審査?両方?>言葉遊び

私の場合は出願でしたね*1。言葉遊びというと聞こえが悪いですが、弁理士さんとの打ち合わせは正にそういう印象でした。ソフトウェア関係だからなのかもしれません。
あと、ソフトウェアの開発をするときの特許のチェックも困ったものです。まともにやってなんかいられません*2


正直、今の特許制度は少なくともソフトウェア関係に限れば、害のほうが多いと私は感じています。オープンソース/フリーソフトウェア活動なんかは、特許というしがらみがなければ、いまよりずっと活発になるだろうにと思います。よっぽどの物好きでもない限り訴えられるリスクを背負ってまでボランティアベース*3で活動しようなんて思わないでしょう*4



ストールマン氏は、「特許が技術の進歩を阻んでいるという調査結果が存在する。私は、車のエンジンや製薬業に関する特許については何の意見ももたないが、ソフトウェア特許については断固として反対するものだ。なぜならば、新しいアイディアは既存のソフトウェアと組み合わさることで実現していくからだ。無から有を生む人はほとんどいないのだ。特許は、これを実現不可能にする悪なのだ」として、ソフトウェア特許という概念を否定した。


知識の私有化(Privatization)は、コモンズの悲劇を解決はしたが、アンチコモンズの悲劇という新たな悲劇を生み出したと指摘する。米国におけるバイオ分野の研究の多くは連邦政府の研究機関や大学等非営利機関によって実施されており、かつてはその研究成果は誰でも利用できる状態(パブリックドメイン)にあったが、80年のバイ・ドール法の成立以降川上の基礎的な研究成果の私有化が進み、いまや知的財産権の蔓延(proliferation)ともいうべき事態が生じている。このような川上の基礎研究部門(例えば特定遺伝子をコードするDNA配列)における特許の乱立は、川下の最終製品(例えば薬剤)の開発をブロックしたり、ライセンス時のさまざまな条件により川下での利用に多大な負担を強いる。しかも、川上における権利は細切れで権利者は多数に及び当事者間の取引コストが高い上に、関係者間の異なる利害関係や権利の価値を巡る評価の相違等の要因が加わるため、パテントプール(複数の特許権者がそれぞれの特許をプールし、一元的に管理してその利用を図ること)といった従来の手法は有効に機能せず、結果的に資源の過少利用という「アンチコモンズの悲劇」が生じることとなる。


mixi の「ソフトウェア特許うざい」のコミュニティで議論されている内容もなかなかおもしろいです。私のお気に入りです。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=114282


*1:審査段階では(私は)なにもしなくてよかったので。

*2:ということでロクにやっていません。なんかあったら責任を取らされるのは私なんですよねぇ・・・

*3:オープンソース/フリーソフトウェア活動=ボランティアベースという意味で書いているわけではありませんのでいちおう念のため。

*4:といいつつ物好きの多いのがコの業界。(笑)